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2019年9月19日

函嶺白百合学園関係者各位
学校法人函嶺白百合学園
理事長 水原 洋子

函嶺白百合学園小学校児童募集停止のお知らせ

 日頃は、函嶺白百合学園の教育、運営につきまして、児童生徒保護者、同窓生、教職員、地域の皆様、教会関係者をはじめとする関係各位の皆様方には、多大なるご支援を頂きまして、誠にありがとうございます。
 さて、去る8月27日に開かれました学校法人函嶺白百合学園の臨時理事会及び評議員会において、函嶺白百合学園小学校の2021年4月入学の児童募集は行わない、2020年4月入学生を最後の新入生募集とする旨、決議致しましたのでご報告いたします。
 昭和24年開校の当校は、平成の始めには、全校児童が約300名の規模を誇りましたが、近年の少子化の環境においては、長期間にわたって児童数の漸減傾向となって参りました。そのような状況にあっても、同窓生他皆様のご協力を得ながら、教職員一丸となり、学校の魅力をお伝えして児童募集に手を尽くしてまいりましたが、残念ながら意図する成果を得られずに来ております。
 以前から、小学校の教育環境としては、全校で少なくとも200名の児童数を維持することを1つの目安として募集の努力をしてまいりました。平成13年には、児童数208名、(内新入生は24名)がおりましたが、平成24年に175名と、初めて200名を下回り、以後も減少し続け、今年度は、新入生13名を含め、全校児童数は112名となりました。近隣地域の一段の少子化傾向と、限られた通学ルートを考えますと、今後、児童数を劇的に回復することは望めないと思われます。
 また、当校は、少人数教育での手厚い指導の良さを自負してきておりますが、多様な子供同士の切磋琢磨による教育上の効果も、やはり貴重なものです。その視点に立つと、1学年10名前後の人数というのは、学校教育としては、下限ではないかと考えます。
 こうした児童数の減少に合わせて、教職員数の削減、給与水準の抑制を始めとして、各種経費の節減に努め財政上の縮小均衡は何とか維持してきているとは言え、今後も随時必要となる施設設備の大規模修繕、改築といった工事となりますと、千万円単位、億円単位の支出となり、現在の学園の財政で到底賄えるものではありません。中長期的には、児童・教職員の安全な教育環境の保持も困難になる可能性があります。
 理事会では、この児童生徒数確保、学校の維持について、永年議論を重ねて参りましたが、主として前述の理由から、この度の小学校募集停止という苦渋の決断となりました。今後におきましては、来春最後の入学児童を含めた在校生に対する、卒業までの健全な教育環境の確保と、教職員の処遇維持や職場の確保には全力で取り組む所存です。
 なお、併設しております函嶺白百合学園の中学校、高校につきましては、今まで通り変わらずに継続して運営する方針であることをご報告いたします。
 つきましては、学園を挙げて、今後の教育内容の更なる充実と、生徒募集の在り方について模索検討しておりますので、引続き、関係者皆様のご理解とご支援を切にお願い申し上げる次第でございます。

以 上